苦手な理由
世の中には一定数、「村上春樹嫌い」がいます。
有名作家だから、多数の読者がいれば批判が増えるのは当たり前だっていう話が有るかもしれません。
彼の政治信条に反対するのはいますけどそれは低次元の話で、誰でもわかることです。
そういう人は大江健三郎も嫌いなんでしょうけど、私は大江の作品が好きです。
芸術と政治信条は別個に考えたほうが、芸術を楽しめるからですね。
芸術は楽しむ以外の何物でもないので、利益追求の政治思想は無視すべきです。
そもそも小説かに対するアンチって増えにくいと思うんですよ。
なぜならみんながみんな読むものじゃないから。
そして文字を読む、ストーリーを追うには時間と手間がかかるから。
私が嫌いな理由は、
「文体が身持ち悪い」
さらに分析するともっと理由はあるのでしょうが。
毎年話題に上がる村上春樹。恐らく彼が死ぬまで続くでしょう。
ということは村上春樹が読めるということだけで教養があると思われるのです。
ただし文体が苦手という人は多いのです。
私もそうです。
日本語版なんか読めたもんじゃないです。
不自然で気持ちが悪いです。
原文だけ読んで面白いとか言ってる日本人は文学のプロじゃない限りちょっと信頼が置けないとさえ思ってます。
でもまあテレビでよう宣伝されているので村上春樹は読書の入り口になってしまっている観は否めません。
読書関連のツイッターを見ていると高校生で村上春樹が好きだと言っているのも多いですし。
肚の底では「本当に好きか?」と思ってますけどね。
それでも読みたい
ただし!世界の大衆が評価している意味があるはずなのでそのことが喋れたらかっこいいのは事実。
村上春樹一つのことでちょっと喋れたほうがいいというのは仕方ない風潮です。
- 「村上春樹は文章がキザだから駄目」
- 「不自然な日本語、翻訳調だから苦手」
という気持ちはわかります。
私もそうでしたし今も若干そうです。
有名だからと言って初心者が手を出して文学ってこんなに読みづらくて気持ち悪いのかと思ってしまったら文学界全体に不利益だとさえ思います。
ですから私は読書初心者に基本は彼の本を薦めません。詠みたいってんならしょうがないですけど。
そんな日本人、私でも読める本があります。
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村上春樹の本は英語だったら面白いというよくわからない話を聞いたことがありませんか?実は本当だったんだ!と私も驚愕でした。
これは和英対訳になっていて、外国の物語を読んでいるような感覚になります。
しかも英語解説も付いている!当たり前か?しかも英語が平易なのにも驚きます。
ここで「はっはーん」と思ったんですよ。
なるほど、だからベストセラーになったのか、と。
そういえば川端康成の文学も、難しい言葉を使わずに日本の情緒を表現しているので、
比較的翻訳しやすかったという言話を聞いたことがあると。
川端自身も児童文学をよく読んでいたという話があります。
もちろん翻訳者のサイデンスティッカーもすごいのですが。
川端自身は翻訳された文学がノーベル賞をもらってもいいのかと悩んでいましたが、
結局もらって、サイデンスティッカー氏に賞金の半分を渡しています。
話を村上春樹の本に戻しますがこれはフレーズ毎の解説も付いているので英語の勉強にもなる。しかも短編集なのですぐに読み終えます。
これを読むと世界でベストセラーになっている理由もわかります。
なんせ簡単な話だし、考えさせられる、ソフトな哲学感覚になる。
日本人が彼の文学にムカつくのは内容が薄くて日本人として不自然な言動にあるからだと思います。
が、繰り返しになりますがそれがこの本では異国情緒が感じられて障壁が減ります。
これを読めばなぜ村上文学が世界で受けるのかが語れるようになるでしょう。
英語の勉強にもなり村上春樹文学にも触れられる。
否定的な意見とは別の角度で春樹文学を語ることができるようになります。
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